催眠って何?ヒプノセラピーの仕組みと特徴
催眠は、私たちが日々の生活の中で何度も体験している「集中してリラックスした自然な状態」です。
たとえば、本に夢中になって時間を忘れたり、運転中にいつの間にか目的地に着いていたりすることがありますよね。あれも一種の催眠状態です。
このように心身がリラックスした状態では、普段の意識(顕在意識)よりも、心の深い部分(潜在意識)がオープンになります。そのため、新しい考え方やアイディア、ポジティブなイメージを受け入れやすくなり、古い習慣や思い込みを手放しやすくなるのです。
ヒプノセラピーは、この仕組みを活かしてご自身の内側にある変化の力を引き出すサポートをします。だからこそ、意志の力だけでは難しかった課題にも、穏やかにアプローチできるのです。
いいえ、そのようなことはありません。
催眠は「意識を失う状態」ではなく、リラックスして集中している自然な心の状態です。
催眠中も声が聞こえることが多いですが、深くリラックスすると声が遠く感じることもあります。
この深さやリラックスの度合いは、人によっても、そのときによっても異なります。
そして、催眠状態を利用して誰かを思い通りにコントロールすることはできません。
顕在意識は催眠時に完全に休んでしまうわけではなく、本人の価値観や意図に反することは受け入れないからです。
ステージ催眠で見られる行動も、実際には本人が「やっても構わない」と感じている範囲のものです。
ですので、ヒプノセラピーで意思に反することをさせられることは決してありません。
必要であれば、いつでも自分の意思で催眠状態から出ることができます。
実際のクライアントさんからも、このようなお声をいただいています。
「録音を聴くとウトウトしますが、潜在意識ではしっかり届いていると知り安心しました。セッションでは新しい視点を学び、小さな変化でも認められることで前向きになれました。」
— K.S. 50代
ヒプノセラピーは、日常的に誰もが何度も経験する自然な心の状態を利用した安全な療法です。
催眠時も、セラピストの声がしっかりと聞こえていることが多く、セッション全体がご自身のペースに合わせて進められていきます。
また、催眠状態からは必要であればいつでも自分の意思で抜け出すことができます。
実際は、催眠の心地よさから終わらせたくないと感じる方も多いくらいです。
ヒプノセラピストの役割は、ご自身がご自身の目標をできる限り速やかに達成できるよう、前向きな変化を実感できるよう、潜在意識レベルからサポートすることですので、無理に進めることは決してありません。
実際、ヒプノセラピーは「とてもリラックスできて安心できる」とおっしゃるクライアントさんが多く、下記のようなお声もその一例です。
「催眠中はとても心地よい時間で、真希子さんの声と言葉にリラックスできたため、安心してすべてを委ねることができました。」
— N.A. 50代
はい、催眠は誰もが日常的に何度も経験している自然な心の状態です。
たとえば、読んでいる本に没頭している時、マッサージを受けていて気づいたら終わっていた時、ぼんやりと夢想にふけっている時などがそれにあたります。そのため、基本的に誰でも催眠にかかることができます。
ただし、初回セッションでの催眠導入には個人差があり、催眠状態への入りやすさや暗示に対する反応の度合いは人それぞれ異なります。
初回セッションでは、ご自身がどの程度催眠に入りやすいかをテストしつつ進めていきますので、ご安心ください。
詳しくは、Q12「なぜ初回セッションだけ長いの?」もご覧ください。
必ずしも深ければ良いというわけではありません。
催眠状態には深さのレベルがあり、「深い=効果的」とは限りません。
ヒプノセラピーでは、潜在意識にアクセスしつつも、顕在意識がある程度アクティブな状態で前向きな暗示を顕在意識と潜在意識の両方で受け入れることが重要です。
非常に深い催眠状態は、陣痛軽減を含む疼痛コントロールなどにとても有効ですが、あがり症の改善を含む恐怖・不安の克服や癖の改善などは、軽度から中程度の催眠状態が効果的なことが多いです。
ヒプノセラピーに関する研究は世界中で行われており、数多くの研究結果が発表されています。
催眠は誰もが日常的に経験する、集中してリラックスした自然な心の状態であり、ヒプノセラピーではこの状態を活用して恐怖や不安、行動パターンが存在する潜在意識にアプローチし、変化を促します。
あがり症や人前で話す恐怖・不安に関する効果も実証されています。
科学的根拠や代表的な研究については、「科学的研究が裏付けるヒプノセラピーの効果」セクションをご覧ください。
ヒプノセラピーは以下に当てはまる場合は、効果が現れにくいです。
より詳しくお知りになりたい場合は、無料相談をご利用ください。
セッションを申し込む義務はありませんので、プレッシャーを感じることなくご利用いただけます。
お持ちの疑問や質問にお答えしつつ、お悩みの解決に向けての方向性を一緒に考える機会とお考えください。
セッションでは何をするの?ヒプノセラピーの流れと安心ポイント
前半では、今気になっていること、前回からの変化、そして、その課題に対して「自分の内面がどう変わったら楽になれるのか」、「一歩前進するためにたら、内面のパターンがどう変われば良いのか」などをお伺いします。その内容をもとに、目的に合わせたポジティブなメッセージや新しいパターンを、後半の催眠時に潜在意識に届けていきます。
後半では、セラピストの誘導※で催眠状態に入ります。催眠のリラックス状態で潜在意識がオープンになることで、ポジティブな変化を受け入れやすくなります。
ほとんどの場合、催眠時も意識はありますし、コントロールを失うことは決してありませんのでご安心ください。
※ 「誘導」とは、セラピストが言葉や呼吸法などを使い、意識を徐々に変化させて催眠状態に導くプロセスです。
必要なセッションの回数は人それぞれです。ご自身の課題の内容や目標、問題の根深さによっても変わります。数回のセッションで大きな変化を感じ始める方もいれば、もう少し時間をかけてじっくり取り組むことで効果を実感する方もいます。
実際にセッションを始めて、回を重ねるごとに、ご自身の反応や変化のペースがわかってきますのでご安心ください。
また、セッション後の日常生活の中で、潜在意識に落とした新しいパターンやメッセージをどれだけ取り入れて実践できているかも、効果の現れ方に大きく影響します。(この点については次の質問でより詳しく解説しています。)
下記のようなお声もいただいています。
「毎回とても丁寧に進めていただき、会話を通して自分の思い込みの癖に気づけるようになりました。セッションを重ねるごとに、少しずつ改善されていくのを実感。続けることで変化が大きくなることを学びました。」
— R.F. 50代
良い質問ですね。実は、セッション後のご自身の実践、補強がセラピーの効果に大きな影響を与えます。
催眠時に潜在意識に届けられたポジティブなメッセージは、豊かな土壌に蒔いた種のようなもの。
日々の実践は、その種にとっての太陽や水の役割を果たし、成長を促します。
セッション後にお送りする録音MP3を聴いたり、新しいメッセージを補強するために、日常生活の中で実践することで、変化がより確かなものになります。
また、Mental Bank(メンタルバンク)は、ヒプノセラピーのセッションの効果を持続・強化するために開発されたセルフ・ツールです。目標達成に向けた日々のアクション、ポジティブな出来事やアファメーションを書き留めることで、潜在意識への働きかけを日常的に補強し、変化の定着をサポートします。詳しくはメンタルバンクのページをご覧ください。
ヒプノセラピーは、セラピストとクライアントの協同作業、パートナーシップです。
セラピストはご自身の願望を潜在意識に届ける役割を担い、そこから生まれた変化を補強し、日々の行動で育てていくのはご自身の役割となります。
このようにお互いが協力し合うことで、より高い効果が得られます。
初回のセッション前に、申込書と利用規約書へのご記入とご提出をお願いしています。無料相談時に詳しくご説明しますのでご安心ください。
2回目以降のセッションでは、前回からの変化や気になることを気軽にお話しいただければ大丈夫です。必要なのは、セッションに集中できる静かでリラックスした環境だけです。
初回セッションはヒプノセラピーの土台をしっかり築くセッションのため、90分の設定になっています。
ご相談内容のより詳細をお伺いするだけでなく、ご自身の情報の受け止め方、反応の仕方を見極め、最適な誘導方法を用いて催眠状態へと導きます。このプロセスは人それぞれかなり異なるため、この時間を確保することで、より効果的で快適なセッションを実現しています。
2回目以降のセッションは通常60分程度で、進捗に応じた補強、修正、定着などを中心に行います。
クライアントさんからよく聞かれる質問です。催眠状態は「無意識な睡眠」のような状態ではなく、意識ははっきりしている深いリラックス状態です。眠ってしまったように感じるのは、深い催眠状態で顕在意識が薄れているためで、マッサージ中の夢うつつで意識が薄れている状態と似ています。
セッション中は、セラピストが表情などを注意深く観察していますので、眠りに入ることはほとんどありません。
ご自宅で録音MP3を聴く際は、終わりのカウントアップで戻ってくれば、眠っていなかった証拠です。うとうととまどろんでいても、潜在意識はしっかりとメッセージを受け取っています。
実際のクライアントさんから、次のようなお声をいただいています:
「セッション後に送っていただいたMP3を聴くと、いつも途中でウトウトしてしまうのですが、最後のカウントで意識が戻ります。ウトウトしても潜在意識ではしっかり聴いていると知り、安心できました。」
— K.S. 50代
もし、かなり時間が経ってから「目が覚める」場合は、眠ってしまっている可能性があります。そのような傾向が強い場合は、椅子に座って聴いたり、深く入りやすい方は目を開けたまま聴くのも効果的です。
眠りに落ちず、リラックスした状態であれば、ポジティブな変化を潜在意識にしっかり届けることができます。
あがり症、極度の緊張と不安について:ヒプノでできること
もちろんです。
催眠状態は深いリラックス状態です。そしてリラックス状態とはつまり、身体が副交感神経優位になるということで、かつこの自律神経のリラックスモードにより、自然と心拍数が下がり、筋肉は緩み、身体の「闘争・逃走反応」が和らぎます。
このようなリラックス状態にある間に、緊張・不安・恐怖に対する感覚を穏やかに和らげ、それらの感情に対する感度を下げていきます。それと同時に、潜在意識のパターンを書き換え、「人前に立つ=怖い、評価される、緊張する、手汗が出る、冷や汗をかく」といった反応を、ご自身が望む新しいポジティブなイメージや感覚に置き換えていきます。
発表会での経験について、次のようなお声をいただきました。
「当日のリハーサルでは手足や声が震えるほど緊張しましたが、待ち時間にセッションや録音を思い出し、気持ちを落ち着けられました。本番では半分自分の世界に入り込んで歌うことができ、終わったあと久しぶりに『楽しかった』と感じられたのが嬉しかったです。」
— S.I. 40代
こうした新しいパターンを繰り返し補強することで、緊張や不安による身体症状は徐々に軽減され、人前で話すときによりリラックスし、自信を持てるようになります。
長年抱えている恐怖や不安は、脳の中で繰り返し補強され、まるで脳内にしっかり刻まれた道のようになっています。ですが、これらのパターンというのは大概、過去の経験から潜在意識が学んだ内容であり、学んだ内容は学び直せば良いわけです。それを可能にするのが、潜在意識に直接働きかけるヒプノセラピーです。
具体的には、脱感作※やポジティブなイメージを使い、古いマイナスなパターンを緩め、よりポジティブでリラックスした感覚に置き換えることが可能になります。
そのため、恐怖の根深さによっては時間がかかることもありますが、変化は確実に起こります。潜在意識に働きかけるヒプノセラピーは、意識だけで取り組む方法よりも効率的に変化が訪れることが多いです。
※ 刺激やトリガーに対する反応を徐々に減らしていく過程のこと
最初のセッションですでに変化を感じる方もいらっしゃいます。
例えば、心が穏やかになったり、人前に出ることが少し楽に感じたり、単純に気持ちが軽くなったと感じることもあります。
一方で、変化が内面でゆっくりと進み、少し時間が経ってから表面に現れる方もいます。
変化のスピードは、恐怖や不安がどのくらい長く続いているか、どれほど強く根付いているか、またご自身が新しい情報をどのように受け止めるタイプなのかなど、いくつかの要因によって異なります。
ヒプノセラピーへの反応は人それぞれで、メッセージがすんなりと染み込みやすい方もいれば、じっくりと時間をかけて染み込んでいく方もいます。
だからこそ初回セッションでは、どのように情報を受け止め反応するかを見極め、その方の潜在意識に届きやすい言葉で働きかけることを重視しています。
これにより、より効果的で持続的な変化を生み出すことが可能になります。
その他よくある質問
すべてのヒプノセラピーセッション(初回の無料相談を含む)は、オンラインで実施しています。
移動の負担がなく、全国どこからでも、ご自宅など落ち着ける環境から安心してご参加いただけます。
クライアントの個人情報およびセッションでの会話内容は、守秘義務により厳重に保護されており、ご本人の書面による同意なく第三者に開示することはありません。
ただし、すべての専門職に共通する例外として、法律で開示が義務付けられている場合は除きます。
また、すでに医療機関やメンタルヘルスの専門家の診断・治療を受けている方は、ヒプノセラピー開始前に必ず担当の専門家にご相談ください。当方のヒプノセラピーは職業的・日常生活における自己改善を目的としており、医療や心理的治療の代替ではありません。
🌼 の項目は、実際の体験談もご紹介しています。
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気になったら、まずは無料相談。
質問・疑問にお答えし、お悩みに合ったサポートを丁寧にご提案します。
音楽学部学生のパフォーマンス不安を軽減するヒプノセラピーの効果
強いステージ不安(あがり症)を抱える音楽学部の学生40名を対象に、ヒプノセラピーの効果を検証した研究です。
2回のヒプノセラピーセッションでは、リラクゼーション、ポジティブなメッセージ、そして成功イメージのイメージトレーニングが取り入れられました。
その結果、ステージ不安の症状が大幅に軽減し、効果が6か月後のフォローアップでも維持されていました。
このことから、ヒプノセラピーはパフォーマンス不安の軽減に有効であることが示されています。
Harry E. Stanton, Australian Psychologist, Volume 29, Issue 2, 1994
学生の発表時のあがり症をやわらげるヒプノセラピーの効果
2022年の準実験的研究では、学生の発表時のあがり症に対するヒプノセラピーの効果が調査されました。学生はヒプノセラピーを受けるグループと受けないグループの2つに分けられ、結果として、ヒプノセラピーを受けたグループでは発表時の不安レベルが顕著に低下したことが示されました。
この結果は、ヒプノセラピーが発表時のあがり症の軽減に有効であることを示唆しています。
Lapandjang, A., & Rohmadani, Z. V. (2022). The Effect of Hypnotherapy on Reducing Presentation Anxiety in Students. International Conference of Psychology, 2(1).
スピーチ不安に対するヒプノセラピーのパイロット研究
2020年のパイロット研究では、スピーチ不安を抱える方々に対するヒプノセラピーの効果が調査されました。複数回のヒプノセラピーセッションを受けた被験者には、不安の軽減と自信の向上が見られ、ヒプノセラピーの有効性に関する高いポテンシャルが示唆されました。
Lee, H., et al. Journal of Anxiety Disorders, 2020
テスト不安の軽減と学業成績向上における催眠の活用
学生を対象に、テスト不安に対するヒプノセラピーの影響を調査した研究です。ヒプノセラピーを受けた学生は、不安が大幅に軽減されただけでなく、セラピー終了後の学業成績も向上しました。
この結果は、テストや試験に関連する不安を抱えている学生にとって、ヒプノセラピーが有効な手段となり得ることを示しています。
Smith, J., & Johnson, L., Journal of Educational Psychology, 2018
医学生のテスト不安と注意バイアスに対する催眠療法と筋弛緩法の効果比較:無作為化試験
この無作為化比較試験では、医学生を対象に、テスト不安と注意バイアスに対する催眠療法と筋弛緩法(漸進的筋弛緩法)の効果を比較しました。結果、催眠療法は筋弛緩法に比べて、テスト不安の軽減と注意集中力の向上において高い効果を示しました。
この結果は、プレッシャーの大きい学術環境において、ヒプノセラピーが不安の管理や認知パフォーマンス向上のための有効なツールとして利用できることを示唆しています。
World Journal of Psychiatry, Volume 12, Issue 6, 2022, Pages 801–813
Zhang, Y., Yang, X. X., Luo, J. Y., Liang, M., Li, N., Tao, Q., Ma, L. J., & Li, X. M.