#18 日頃から実践できるあがり症対策:呼吸と心拍数のびっくり事実!

ヒプノのウソ?ホント
ヒプノのウソ?ホント
#18 日頃から実践できるあがり症対策:呼吸と心拍数のびっくり事実!
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あがり症の大きな症状の一つに動悸がありますよね。緊張することで、呼吸が浅く早くなって、心拍数も上がったりもします。ですので、緊張した時には「深呼吸をして」とよく言われるのは、とても理にかなっているのですが・・・深呼吸をしても、緊張がほぐれない、あまり効果を実感しないと感じている人も多いのではないでしょうか?


やはり、日頃からの練習って大切なんですよね。そこで今回は、前回と前々回でご紹介したアリエル・ガーテン氏のインタビュー内容もご紹介しながら、呼吸と心拍数の関連性、どのように緊張をほぐすことができるのかについてお伝えしています。

このエピソードのポイント

  1. 緊張は悪者ではない

  2. 大切なのは自律神経の切り替え

    1. あなたは脱力できる?

    2. 自律神経の切り替えが苦手な人が多い

    3. 必要なのは日々の練習(必要なのは意志だけ!)

  3. 日々の練習が苦手・・・なら

    1. バイオフィードバックとニューロフィードバック

    2. アリエル・ガーテン氏のインタビュー

    3. 呼吸と心拍数のびっくり事実

    4. HRV(心拍変動)の重要性

  4. 自分で人体実験!

    1. HRVは果たして?

周りにあがり症で悩んでいる方がいらしたら、ぜひシェアをお願いします!下記のリンクから、緊張をほぐして、恐怖や不安を鎮めるガイド付き瞑想のMP3もダウンロードしていただけますので、そちらも活用してみてくださいね。新しいエピソードがリリースされる際にも、ニュースレターでお知らせします。

アリエル・ガーテン氏の⁠インタビュー⁠

 

 

スクリプト

ヒプノの嘘・ホント、エピソード18へようこそ。

 

さて、過去2回のエピソードで、瞑想のメリット、そしてヒプノを代表とする催眠状態との類似点や違い、Museについてお話ししてきました。今日は、特に心拍数について、そしてもちろんそこに絡んでくる呼吸、自律神経、そしてあがり症への影響について触れたいと思います。

 

というのも、あがり症の大きな症状の一つに動悸がありますよね。こうまるで体全体が脈打っているかのように感じる。実際、動悸というのは必ずしも心拍数が上がっているわけではなく、とにかく鼓動を強く感じる現象のことですが、緊張する時にありがちですよね。で、やはり緊張する時というのは、交感神経が優位になっているわけですから、単に鼓動を感じるだけではなく、実際に心拍が早い場合が多いわけです。

 

で、時々、緊張すること自体が悪いというか、緊張しないことが良いと思われている方にお会いすることがありますが、そうではありません。そもそも緊張しない人は存在しませんし、実際は適度に緊張することで、気持ちが引き締まり、集中度が高まったりしますので、少しは緊張した方が良いのです。ただ、あがり症の場合は、その度合いが過度になることが問題なわけです。

 

なので、緊張完全にをなくすのではなく、程よい緊張にコントロールするということを、ぜひ頭の隅においておくと良いと思います。

 

「緊張をコントロール」と言葉では簡単に言えますが、緊張するということはつまり交感神経優位になるということで、交感神経は自律神経の一つですから、自律している以上、私たちの意志で簡単に切り替えられるわけではありません。

 

ですが、全くコントロールできないわけでもないんです。なんか、言葉遊びしているように聞こえますかね。心臓の動きを、好きに止めたり動かしたりなんてできませんよね。でも、深呼吸を繰り返すことで、心臓の動きに影響を与えることはできます。緊張した時に「深呼吸をしましょう」と言われるのもそのためです。非常に理にかなっているんです。

 

ただ・・・正直言いましょう。私がヒプノやマインドボディ心理学を勉強する前は、緊張した時に深呼吸したって、たいして変わらないと思ってました。実際、深呼吸をして気持ちが落ち着いたとは思えなかったからです。

 

が、これは私の推測なんですが、自律神経のスイッチ、交感神経から副交感神経に切り替えるスイッチが入りにくい、またはそれに気付きにくかったのではないかと思います。なので、メリットを享受できなかったし、感じられなかったというのが本当のところではないでしょうか。実際、体の力を抜けない人っているんですよね。どういうことかというと、今はセッションはすべてオンラインですが、対面のセッションだと私がクライアントさんの腕を支えつつ、「はい、腕の力を抜いてください」とお願いすることがあります。で、私が手を離しても、腕は宙に浮いたまま、まるでまだ私が腕を支えているかのように。力が抜けていないわけです。でもね、ご本人は力を抜いたと思っているんですね。で、腕をちょっとゆらゆら動かして、はい、力抜いてくださいね〜と言って、脱力するように促したりするんですが、このように力を抜けない人、リラックスできない人って実は結構多いんですね。こういう方は、深呼吸をしてもなかなか副交感神経に切り替えられなかったりもします。私もその一人だったかもしれません。私の場合、腕の力を抜くとかっていうのはできたんですけどね。でも、全般的に副交感神経に切り替えるというのは、苦手だったのではないかと思います。

 

そこでどうするか。やっぱりね、練習が必要です。呼吸法の練習でも良いと思いますが、個人的には瞑想や、ヒプノセラピーの方が効果的かなぁと。というのは、前々回、前回とお話ししたように、瞑想でもヒプノセラピーでもα波に入ることができる、α波は明らかに副交感神経優位の状態ですから、自分の意思で、瞑想状態に入れるようになれば、副交感神経に切り替えることができるということになります。呼吸法の場合も、続けることで効果は出ると思いますが、瞑想やヒプノの方が早いんじゃないかな・・・と思います。これは個人的な意見です。

 

ヒプノの場合であれば、やはりセッションを重ねるごとに、特にセッションのMP3を日頃から頻繁に聞かれている方だと、リラックス度が深まりますし、リラックスしやすくなります。前回のエピソードでご紹介した、私自身の実験でも、瞑想時と比較していかにヒプノのMP3の方がリラックスできていたかがおわかりいただけると思います。まだ聞いていない方は前回のエピソードを聞いてみてくださいね。

 

瞑想であれば、それこそお金もかからず、隙間時間でもできますので、続けようとする意思さえあればメリットは大きいはず。

 

ただ、普段から慢性的に交感神経優位になっていて、緊張をほぐせない人は、瞑想と言っても効果が出るのに時間がかかるのではないかと思います。なかなか瞑想状態に入れなかったり・・・私のように苦手感を感じて、続ける気になれなかったり。そういう場合はMuseには限りませんが、バイオフィードバックやニューロフィードバックを活用するのも一つです。ちなみに、ニューロフィードバックはバイオフィードバックの一部です。バイオフィードバックが生体からの情報をフィードバックするのに対し、ニューロフィードバックはEEGなど脳活動のフィードバックに特化したものを指します。つまり、脳波をα波に持っていくみたいなトレーニングはニューロフィードバック、心拍数を穏やかにするみたいなトレーニングであればバイオフィードバックということになります。

 

ここで再度、Museの開発に携わった神経学者のアリエル・ガーテン氏のインタビューから少し抜粋してお話ししていきます。というのも、脳と心臓、そして呼吸の関係について言及されていたからなんです。その部分を抜粋してお伝えしますね。

瞑想の影響を考えると、私はどちらかというと脳と心臓の関係というよりは、心臓と呼吸の関係性がより大きな体の変化につながると考えています。RSA、呼吸性洞性不整脈と言われるものがあり、実は息を吸うときに心拍が早まり、息を吐く時に心拍が遅くなるんです。

 

息を吸って、吸い切った時に息を止めると、心臓の鼓動はどんどん早くなります。そして、息を吐く時に、鼓動がどんどんと遅くなります。だから、瞑想やリラクゼーションの練習の時に、息を吐くほうをながーくすることで、心拍が下がるんです。長く息を吐けば吐くほど、心拍の底がどんどんと遅くなります。HRVの話をする際、HRVとは心拍変動のことで、みなさん耳にしたことがあると思いますが、これは息を吸い切った時の最高の心拍の値と、吐き切った時の最低の心拍の値の差のことをさします。

 

ゆっくりと大きく息を吸って、そしてゆったりと長く息を吐く、そしてまたゆったりと大きく息を吸って、ゆったりと長く息を吐くことで、この美しい正弦波のリズムを得ることができます。それがご自身のHRVのリズムパターンになります。そして、スローダウン、リラックスして、呼吸がゆったりと落ち着くっことでHRVの値が増加することで、より健康的な状態になると言うことがわかっています。

 

うつ状態だったり、ストレスを感じている場合は、HRVも低いです。若い人、アスリート、健康な人のHRVの値はより高いわけです。Museには心臓センサーが組み込まれていますので、瞑想するたびに、実際にご自身の心臓の動きを見ることができ、ストレスを感じていると、グラフの線が小さくくねくねしているのがわかります。リラックスして良い状態にいる時は、HRVが大きく綺麗に波打つ曲線になるのがわかります。

 

以上が、ほんの一部ではありますがインタビューの内容でした。

 

Museの心拍数のプログラムでは、ご自身の心拍に合わせてドラムやコオロギの声が聞こえてきます。また、呼吸のプログラムもあり、そちらは呼吸を音楽のビートに合わせるというフォーカスの練習になります。瞑想の練習をする際に、何にフォーカスをしても結果的にHRVの数値は改善しますし、本番前などに、実力を発揮したい場面で、その前に軽い瞑想をしたり、深呼吸をすることで、気持ちを落ち着け、適度の緊張に持っていくことができるようになります。ですので、日頃の瞑想の習慣で、心拍数や呼吸に特にフォーカスをすると、いざ本番や本番の直前で、とても役立つと思いますよ。

 

私自身、今まではオーラリングで心拍数やHRVを計測してきました。で・・・8月まではHRVがどんどん改善していったのですが、9月ぐらいからず〜っと・・・数ヶ月下降傾向だったんです。具体的にお伝えすると、6月が46、8月のピークが50、それ以来ほぼ右肩下がりで、なんと30まで下がりました。相当ひどいですね・・・

忙しさもあり、ストレスを体が感じているんだろうなとは思っていたものの、食事や睡眠、ヨガなど、自分にできることはしていても、HRVは改善しませんでした。この時期、実はヒプノのMP3もあまり聴いていませんでした。ちょうど余裕が無くなり始めた9月ぐらいからヒプノのMP3を聞く頻度が激減したんです。というのも、MP3って大体15分から20分、長いものだと30分だったりするんですが、その時間が惜しかった。そのぐらい、余裕がなかったんですね。

 

そして、Museを使い始めたところ・・・HRVが反転し始めました。最初の2週間程度で。私の瞑想レベルはまだまだ初心者。瞑想するより、ヒプノのMP3を聞く方がよっぽどリラックスできるし心地よい・・・そしてヒプノのMP3を聴き続けることでも、間違いなくHRVは改善するので、個人的にはヒプノの方が好きなんですが、瞑想は数分でも5分でもいい、最悪Museをつけなくても移動中でも練習できる、そして 、前頭前野の筋トレになる。

 

いつかは、「瞑想も好き〜」と言えるようになれるでしょうか???でも、多分、ヒプノ以上に好きなることはないと思いますが。

 

というわけで、瞑想やヒプノは、心拍数やHRV、心拍変動にもとても良い効果を与えます。イコール、ストレスにも強くなり、何より、どんな場面でも、落ち着いて自分らしく、そして実力を発揮できるようになるための、とても効果的なツールですので、ぜひ、活用されてみてください。

 

いかがでしたか?周りにあがり症で悩んでいる方がいらしたら、ぜひシェアをお願いします。また、Shownoteのリンクから、緊張をほぐして、恐怖や不安を鎮めるガイド付き瞑想のMP3もダウンロードしていただけますので、活用してみてくださいね。新しいエピソードがリリースされる際にも、ニュースレターでお知らせします。

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